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ケニアに限らず、
アフリカのサッカーリーグでは、誤審が起こるのは当たり前。
あまりに日常茶飯事なので、
審判の判定に左右されない強いメンタルが必要です。
しかし、
「メンタル強化」と言うものの、
中にはかなりヒドイ誤審もあるし、
勝敗に影響する判定もあるし、
相当に強靭なメンタルをつくり上げれなければならない訳で、
「ケニア人選手のメンタルを鍛えるには、どうしたらよいものか…」
そんなことを考えていたところ、
2017年のリーグ開幕戦から大変な誤審に襲われました。
果たしてそのとき、
選手たちの反応は…。
なぜ誤審が多いのか
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もちろん原因はいくつかありますが、
第一に、
アフリカではサッカーのレベルそのものが低いということもあります。
プレーの質が低いのに、
審判のレベルだけが高いという状況にはまずなりませんので、
この点については、ケニアのサッカー界全体のレベルアップが待たれるところでもあります。
特に、
下位リーグになるほど、
当然あやしい判定が増えてきますが、
だからといって、
文句を言ったところで審判のレベルが急激に上がる訳ではありませんので、
そのため、
誤審が多いことも受け入れて、
それを踏まえた上でチームの戦術を練っていく必要があるのです。
では、
どのような戦術が必要かということについては、
このページの最後に改めて考察してみたいと思います。
続・誤審が多い理由
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審判のレベルが低い理由は他にもたくさんあります。
・審判の育成機関が充実していない。
・審判業の収入が少ない。
・審判が評価される機会がない。
・そもそも人材が少ない。
・正しい判定かどうかを見極められる人が少ない。
などなど。
トップリーグ以外の試合は、そもそもテレビなどで放送されませんし、
加えて、きちんとした撮影機材などを抱えているチームは少なく、
審判自身が映像を見て判定が適切であったかを振り返る機会が少ないというのも原因かもしれません。
審判のレベルがなかなか上がらないという問題については、
サッカーの発展途上国ならどこでも抱えている問題といえるでしょう。
スポーツの先進国であっても誤審はありますが、
映像が残ったり、広く多くの人の目にさらされたり、審判の判定について評価されたりする機会があるという点では、これは根本的な部分では別の問題といえるのかもしれません。
ケニアの判定
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ここからは、ケニアで実際に起こる審判の判定をお届けします。
いま、何分だっけ?
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中には、
審判がきちんと時間を把握しているのかが不明な試合もあり、
本来45分のところを、
40分を待たずして終了のホイッスルが吹かれてしまうこともあります。
また、
ハーフタイムの時間などもテキトーなので、
審判の気まぐれで後半が開始され、
時に、休憩なしでそのまま後半が開始されることもあります。
納得できないアディショナルタイムの長さが提示されることもあります。
オフサイドの判定がめちゃくちゃ!
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これはもう、
仕方ないといえば、それまでです。
ファウル判定も含めて、
ケニアで正確なオフサイドの判定を求める方が間違っているのではないかと思ってしまうほどです。
特に地方のグラウンドなどでは、
地面がデコボコな上に、
正確で精密なラインなど引けるはずもなく、
全体的にゆがんだ形のピッチで試合をするようなこともありますし、
観客席でぐるりと取り囲んだスタジアムは少なく、
自然の中の切り拓かれたところにピッチがポツンとある場合などは、
まわりの森や山などの景色によって目の錯覚を起こしやすい環境で判定しなければならないなど、
一概にすべて審判の責任とは言えないところもあります。
ただ、審判たちの方にも判定ミスはありますし、
明らかなオフサイドですらあやしいのですが、
これがもう、
「戻りオフサイド」や、
オフサイドポジションにいた選手が自ら気付いてプレーへの関与をやめたとき、
2列目以後から他の選手が飛び出した時など、
ちょっと内容が複雑になったら、
たちまち判定規準は不安定になります。
もはや、
オフサイドの笛が鳴るかどうかは、
そのときの雰囲気もありますし、審判の感情にもよりますし、
「その時による」としか言いようがありません。
ケニアでは、
こうした「特殊な審判事情」に配慮した攻撃や作戦の組み立てが必要であり、
守備においては、
せっかく仕掛けたオフサイドトラップが水の泡になって大ピンチになるときもあれば、
逆に誤審によって救われる場面もあったりするのです。
判定にイチイチ目くじらを立てていても判定は変わりませんので、
「きちんとした判定が行われない前提で試合をする」
これがアフリカでサッカーを楽しむための「極意」のひとつです。
試合後の処理もスゴイ!
これは審判だけの問題ではないところもありますが、
試合後に公表される結果表や順位表を見ると、目を疑うことがあります。
さすがに試合の勝敗まではきちんと記録されていますが、
総得点・総失点・得失点差、
このあたりはよく計算間違いが起こっています。
イエロー&レッドカードの有無や累計枚数、
このあたりは、まず正しい数は記録されておらず、リーグ後半はグダグダです。
ちゃんと記録・計算してほしいなあ、と思います。
さすがに上位リーグでこういったことは起こりませんが、
今でも下位リーグではよく起こります。
たまにサッカー協会の支部に訂正以来のメールを送っています。
ケニアリーグ、
いろいろなところに苦労があります。
審判も命がけ!決死のジャッジ
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ケニアリーグに限らず、アフリカ各地の試合では、ごくまれに、
判定が気に食わず、選手などが審判に殴りかかって乱闘騒ぎになり、そのまま没収試合になることがあります。
時には、観客を巻き込んだ大暴動に発展することもあるのです。
つまり試合によっては、
審判も自分の命を懸けてジャッジを下しているのです。
審判団も必死で頑張ってますので、
多少の誤審ぐらいは仕方ないかなと、
こちらがさらに寛大な心を持つことも必要かなと思うのですが、
でも、
やっぱり、
いざ、誤審が起こると、
ちゃんと判定しろよ、
このボケー!!
と思ってしまいます、
思わざるを得ないですね…。
ワイロ・サッカーもあるかも?
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ケニアはワイロ大国です。
ワイロというのは、
お代官様に「おぬしもワルよのぅ」と言われながらお渡しする、
お菓子の下にコッソリと入ってる、あの「賄賂(わいろ)」のことです。
ビジネスなどでちょっとケニアに来たことある人なんかが、
「近年、アフリカの都市部は発展してきているし、近代化が進んで、ワイロはなくなってきている」なんて言ってたりしますが、
それは、本当のケニアをまったく知らない、
限られたごく一部だけを体験した人じゃないかと思ってしまいます。
実際のケニアは、ワイロ大国です。
何をするにもワイロが必要で、
いつもワイロを要求されますが、
でもその反面、
大抵の問題はワイロで解決できてしまう一面もあります。
それが良いか悪いかは別にして、
ケニアは、そういうお国柄なのです。
そんなケニアですから、
スポーツの世界が完全にフェアかといえば、疑問が浮かびます。
もしかしたら、
裏でお金が動いたり、それによって勝敗や判定が左右されている試合もまだまだあるのかもしれませんね…。
大・大・大誤審!そのとき選手たちは…
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5部リーグの開幕試合。
アウェー戦で泣かされました。
相手選手のシュートがゴールの外側に当たるも、
ゴールに穴が空いていて、
サイドネットの外側からボールがゴール内に侵入…。
ピピーッ!
なんと、なぜか、
審判はこれをゴールと認定。
抗議も受け入れられず、そのまま相手に1点が入ってしまったのです。
試合は、その1点に泣き、
1-2で惜敗、
初戦を落としてしまったのです。
普通はブチ切れるとこですよね、
やってられないですよね、
怒り狂ってもいいくらいのトンデモない大誤審ですよ、これは。
大事な初戦を落として、
試合後の選手たちは怒っているのか、
それとも落ち込んでいるのか。
…と思ったんですが、
そこはやはり、
アフリカに生きる人たちでした。
少しは怒りもあったようですが、
苦笑いをして、
あとは全員で「まあ、こういうこともあるよね」だってさ。
あっけらかん、でした。
メンタルの強さというか、
おおらかさというか、
大雑把というか、
テキトーなのか、
とにかくケニアの選手たちは、
もしかしたら私たち日本人とは比べものにならないほどの強いメンタルを持っているのかもしれません。
審判対策
今回の記事では、
アフリカのサッカーの現状を少しでも知っていただきたいという気持ちはありますが、
「ケニアのサッカーは誤審だらけだ」とか「審判がダメだ」とかを主張したいワケではないんです。
このようなアフリカのサッカー環境において、
大事なのは、
不条理なことも含めてアフリカのサッカーを楽しむことが出来るかどうか。
そして、
そのケニアリーグを舞台にしているクラブチームとして「どのような戦い方をしていくか」ということです。
ただ、これに関しては、
ひとつの結論といいますか、
一応、目標を定めてはいるんです。
もちろん、
あらゆる判定が出てもいいように心も体も準備をして、
いろんな状況を予想して対策を立て、柔軟な対応をしていくとか、
ケニア人の国民性も踏まえた上での、
スポーツ心理学というか、
審判心理みたいなものを分析する必要があるでしょうし、
審判の質の向上を目指すことも大切なことだと思います。
しかし、やっぱり、
あくまで理想というか、目標ですが、
目指すべきは、
「誤審や判定操作でスコアをひっくり返されないほど強くなる!」
ということです。
しっかりと敵を圧倒して、
複数得点差をつけて、
誰にも文句を言わせない結果を出していく、
そんなクラブに育ってほしい。
どなたか、
どうやったらケニアでそんなチームになれるのか教えてほしいです…。
アドバイスもお待ちしております。